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TOKY Staff Blog
ショップからのお知らせや日々の新たな発見などの情報を発信します

植物の盗難について考える

2017.08.15

thiefランポー玉を狙う怪しい男。

 

 

最近植物界隈のSNSを見ていると盗難の情報が多く飛び交っているのをよく見かけます。

 

 

その中でもよく聞くのは人気のハオルチアやオペルクリカリアやパキポディウムなど…

 

 

私たちが植物を始めて小売の方や生産者さんにお話を聞き大変驚いたのは万引きの多さでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

アパレルの世界などでも万引きは多くあると知人から聞いていましたが、植物の世界は輪をかけて多いように感じています。

 

 

昨年特に聞かれた大陸系の窃盗団によるハオルチア盗難の被害は少し意味合いが違いますので今回の話とは別に考えたいと思います。
後は性癖の如く身に染み付いた万引き癖のある人、この人たちも今回は別に考えます。

 

 

ちなみに当店の入り口近辺に置いてお香立てとして使用しているPotPepper(穴にお香を挿して使っていました)が先日万引きされましたがこれは万引き癖のある方と考えています(今のお香立ては二代目です 泣)

 

 

DSC_0423税抜 3,980円。お金が無くて盗んだと考えるよりも「手土産代わりに盗んでいくか」という感じを受けました。そういう癖を持っていないとリスクと天秤にかけてみたら盗む訳がないと思ってしまうのはまともな人間の考えることです。

 

 

 

万引きされた情報をSNSでシェアする際によく聞かれるワード。

 

 

 

 

1.植物好きが植物を盗むなんて信じられない。

 

2.盗んだ植物を育てて楽しいのか。

 

 

 

 

この2つは本当によく見かけます。
「1」は植物という癒やしのアイテムを愛しているのに盗んでまで手に入れたいのか!?という憤りを感じます。

 

 

「2」は盗んだ植物を育てて楽しいのか、愛せるのか。それを毎日見て自分の罪を思い返さないのか。等々と推測します。

 

 

みなさまお気づきの通り、それらのことを一切気にしない人が多くいることをもうすでに理解されていると思いますし、もっと言えば育てずネットオークションなどで換金しようと考える人も少なくないでしょう。

 

 

少し話は変わりますが私たちもお店で希少な植物や鉢を取り扱うことがあり、そういう商品を扱っていると「どうしても欲しい」というお客さんの多いことに気がつきます。

 

 

そしてその中の何割かの方に「今すぐに欲しい」と言う欲求がとても強い人がいることに気がつきます。

 

 

それは植物という魅力(魔力)を持った商材、特に希少な種類のものなどから発せられるオーラやそれに纏わる情報(特にSNSでの)から人は中々抗えませんし、他でもない私もそういった自身の欲望に気がついています

 

 

 

 

 

 

 

 

植物の世界は深入りすればするほど、その時、その瞬間、でしか手に入らない植物と巡り合うことがあります。

 

 

その時に必要なお金を持っていなかったり、もしくは非売品だった時に多くの人は理性が働きその植物を盗むということはしません。

 

 

私たちも植物フリークの一面がありますので幾度となくそういう瞬間を経験してきましたがその中で得た心得として…

 

 

 

 

手に入らないならそれは縁がなかったということ。

 

 

 

 

その時には縁がなくても、もしかしたら長い人生のどこかでまた何かのめぐり合わせが訪れるかもしれません。

 

 

そしてそういう理性を持ち合わせて植物との距離感を持って楽しむことを知ると更に植物と接することが楽しくなります。これは綺麗事ではなく本当にそう思っています。

 

 

焦り過ぎな植物好きのなんと多いことか…。死ぬまで楽しむつもりがあれば「今あそこにあるから盗まなきゃだめだ!」なんて思わないはず。

 

 

植物を長く楽しんでいる先輩たちが口をそろえて言うのは「焦っちゃいけない」
この言葉には生育も購買も植物に纏わる様々な考え方が含まれていると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

私どもはまだ店舗での小売を始めてそれほど長くないのですが、店舗やポップアップショップなどで植物を販売する立場として意識しておいた方がいいと思うことは、

 

 

「植物好きに悪い人はいない」という願望は置いておき、上記で挙げたような欲望に負けてしまう人たちもいるということを頭において陳列・防犯に努めた方がいいということです。

 

 

後は盗まれてSNSで拡散することもいいですが、それをしなければもしかすると数ヶ月後ネットオークションに出るかもしれません。

 

 

そうやって犯人を捕まえる方法もあると思いますので販売側の人も焦らないように気長に戦う姿勢が必要かもしれません。

 

 

そして考えたくないことですがそういった犯罪心理に詳しい人に話を聞くと、自分が盗んだことによってSNSが炎上するのを楽しく見る人もいるようです。

 

 

放火犯が火災現場に現れて消火活動まで手伝うということもあるそうです。人の心に住み着いた暗い欲望には底が無いのだと思います。

 

 

 

 

 

 

あまり愉快でない記事を書いてしまい申し訳ありません。
でも私たちなりにこの植物の盗難についてはずっと考えていたことなので一度みなさまにも冷静に考えていただきたいと思い書かせてもらいました。
 

いつか園芸の世界から盗難が根絶されることを願っています。

聞かれたいご質問

2017.08.11

free-photo-portrait-smile-newyork“Rokusaburo Taniku” Born in Japan.

 

 

 

 

特に誰からも聞かれていませんが、“聞かれたいご質問”を考えてみました。

 

 

 

 

Q.TOKYは何屋ですか?
A.ご質問ありがとうございます。
鉢をメインとした新しい価値を提供する園芸店です。

 

 

 

Q.TOKYはいつからやっているのですか?
A.ご質問ありがとうございます。
2014年11月11日にネットショップをオープンしました。
東日本橋実店舗の営業開始は2016年2月からとなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Q.金・土連続営業される場合土曜日は品薄になりませんか?
A.ご質問ありがとうございます。
両日ともにバランス良く商品が並ぶように前もって調整しておりますのでご安心ください。
今後更に営業日を増やすべく仕入れなどを円滑に行えるよう更なる企業努力を行います。

 

 

 

Q.何故陶器の鉢に植えて販売するのですか?
A.ご質問ありがとうございます。
あくまでもメインの商材は”鉢”ですので、そちらのスタイルサンプルとして植物を活用しているとお考えください。

 

あとは陶器鉢に植えた際の鉢と植物のバランス感覚はTOKYならではと思っておりますのでそちらも提示していければと思っています。
プラ鉢に入ったままの植物は現在販売しておりません(将来的には未定です)。

 

 

 

Q.本当は植え替えてすぐ販売しているのではないですか?
A.ご質問ありがとうございます。
“すぐ”という定義が人により様々ですがTOKYでは植え替え後期間で言えば最短でも1〜2ヶ月、最長ですと数年間管理したものをお出ししています。

 

最近は抜き苗の輸入株を仕入れることが少なく国内で生産者さまが生育された健康で根が張った植物を仕入れることが多いため植え替え後調子を崩したり害虫などの食害にあっていないことを確認しつつ、根が張っていることを確認してご提供させていただいております。

 

根の張りに関しては植物体や葉の色が良いものを株を持って動かすことで根張を確認、もしくは底穴から根が見ていることでの確認としています。

 

不安要素があれば鉢から抜いて根を目視し、問題なければ植え込みし数ヶ月後ご提供いたします。

 

未発根や微発根の株に関してはプラ鉢で発根管理を行い、根が張ったことを必ず目視で行っております。その際に根が未発達と判断した場合はまたプラ鉢で管理を行い生育を行います。

 

 

 

Q.陶器の鉢が高くないですか?
A.ご質問ありがとうございます。
ハンドメイドポットに関しては熟練の陶芸家さんが1つ1つ手作業で心を込めて作っているもので時間も手間も原価も想像より多くかかっているとお考えください。

 

中には陶芸家さんの手腕ではどうすることも出来ない“窯の雰囲気”によりコントロールできない部分があります。

 

そういった雰囲気の微妙な誤差により焼いて色がでていなかったり歪みや割れが生じて破棄する”歩留まり”を含めて金額を設定しています。

 

後は余談ですが、植木鉢というのは陶芸の世界で言えば最も位が低く値段も安価…というのが一般的な考え方です。(盆栽鉢などの特別な趣向品は別)

 

陶芸家さんによって同じように制作される食器などの陶器よりも植木鉢の価値が低いことに疑問を持っており、その価値観を変えたい、という想いでTOKYというブランドを立ち上げた経緯もあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

Q.実店舗のPot+Plantsは何故手を触れてはいけないのですか?
A.ご質問ありがとうございます。
これは私たち個人の経験から決めさせていただきました。
私どもがまだ駆け出しの時に生産者さまのハウスに寄らせて頂いた際、鉢植えを持ったことでその生産者さまに咤されました。

 

自身が端正こめて作り込んだ植物を勝手にさわらないでほしい、とのことでした。
その発言から植物に対する愛情とプライドを感じると共にとても共感しました。。

 

私たちも長年植物を管理していると同じような気持ちに駆られ”基本は触れないで欲しい”という想いから実店舗にはそのように立て札を設けさせて頂いております。

 

あとはとても些細な問題かもしれませんが、触れた際に倒したりしてしまった場合に責任を発生させたくない、という想いもあります。

 

 

 

Q.実店舗のテラスや温室には植物がたくさんありますがそれらは何故販売しないのですか?
A.ご質問ありがとうございます。
自信を持って商品を販売したいため食害や病気などのチェックを行い問題無いものをお出ししたいので”その時に合わせたセレクト”をこちら側でさせていただいております。

 

基本的に店内にはPot+Plantsとして常時20点ほどをご用意して陳列しております。

 

 

 

Q.Rock Potは販売されないのですか?
A.ご質問ありがとうございます。
現在制作元のinvisible inkさまとお取引が無いため全くの白紙ですので未定です。ご了承ください。

 

ちなみに「ギザギザありますか?」などのご質問をお電話等でお問合わせする行為はご遠慮ください。

 

 

 

Q.サムネールのおじさんは誰ですか?
A.ご質問ありがとうございます。
多肉植物を愛するあまり自身を「僕は乾燥系※」と言い切る素敵なおじさんでTOKYのよき理解者です。

 

365日NYロゴのキャップを被り白シャツを着た不潔なのか清潔なのかわからない人ですが基本乾燥しているのであまり汚れないようです。
(※)渋谷系、裏原系と同じ使い方。

 

 

 

以上、聞かれたいご質問でした。
もし他に聞きたいことがあればメールかお電話、もしくは店頭でお聞きください。

9月の実店舗営業日とネットショップお休みのお知らせ

2017.08.11

calender_201709

 

 

9月は上記カレンダーの緑の斜線の日(1日、2日、15日〜17日、29日、30日) が実店舗営業日(12:00〜19:00) 、6日(水)と土・日・祝日がネットショップのお休みとなります。

ネットショップ休業日に関しましてはご注文いただくことは可能ですが、TOKYからのご対応/ご連絡は翌営業日以降となります。ご了承くださいませ。

 

※仕入れ等により上記予定以外でも、営業時間の変動 / 臨時休業することがあります。変更の際にはトップページにてお知らせいたします。

 

 

金継ぎ is Cool!!

2017.08.01

先日も記事で書いた金継ぎ。

 

焼成の際に割れてしまったり不慮の事故で破損してしまった陶器を修復する日本ならではの技術。

 

それが金継ぎ。

 

最近世界で日本の金継ぎが話題になりました。

 

世界で2億人も使用しているサービスEvernote社の元CEOフィル・リービン氏が自身のスターウォーズマグカップを日本で修復した話です。

 

 

 

Thank you Japan!

Phil Libinさん(@plibin)がシェアした投稿 –

instagram: @plibin

 

 

 

西洋的な考え方では「割れ」や「破損」は隠すが常識です。

 

フィル・リービン氏は敢えてそういった部分に装飾を施し修復するという日本の考え方や技術に大変感動されたようです。

 

余談ですが先日香港から来られたバイヤーさまも金継ぎを見て「Amazing!!」と驚かれていました。

 

私たちTOKYも作家さんも不慮の事故などで破損していたものを金接ぎという技術で本来の製品とは違った価値を再構築することができることにとても意義を感じています。

 

 

 

DSC02453Solomon Basic Pot M (SHITAN-YU)

 

 

DSC02460Solomon Rectangle Pot S (HAITETSU-YU)

 

 

DSC02458Solomon Basic Pot S (SEIHAKU-YU)

 

 

DSC02463Ryumyaku Basic Pot S (Black)

 

 

 

TOKY実店舗でも不定期にて金継ぎを施した陶器を販売しています(やはり人気ですぐ売れてしまいますが)。

 

破損という負のイメージを覆す世界に1つしか無い個性。

 

いつかWebストアでも販売したいと思いますが何しろ破損しないと金継ぎできないのでタイミングがなかなか難しそうです。

 

実店舗に来られる方で金継ぎに興味がある方は是非手にとって見てくださいね。

 

ちなみに擬似的に金継ぎを施したFusedというシリーズもありますのでこちらもチェックしてみてください。

 

Interview07 / 法花園 近藤さん

2017.07.26

植物界のキーパーソンにスポットを当ててインタビューする企画、第7回目。

今回はTOKYも参加する大阪の人気植物イベントWILDWOODを通して交流を深めた愛知県でチランジア・キアネア(Tillandsia cyanea)を生産する農家 法花園の3代目園主 近藤さんにお話を伺いました。

 

BANKS CollectionのCOO 杉山さん曰く「神様のいたずらとしか思えない」と言わしめた伝説の選抜個体、白い花序を持つキアネア・ロク。

そしてタイから輸入されるビカクシダの数々…一見愉快だけれど実は歴史ある農家の近藤さんにお話を伺いました。

 

近藤隆彦さん
チランジア・キアネア生産農家の三代目園主。
キアネアに対する圧倒的な知識と経験、そして今エキゾチックプランツの世界でも人気のあるビカクシダの本格的な輸入・生育・生産。
その他にも溶接機を使い植物のディスプレイなどにとどまらない什器の制作を行う。
チャームポイントは高低差のある頬骨。
法花園

 

 

DSC02222エメラルドグリーンに輝くキアネアという草原の中で佇む法花園の近藤さん。

 

 

 

ー「法花園」と入力すると「放火園」と出るのでやめてもらっていいですか?

 

いや、それ僕のせいじゃないです。

 

 

 

ーあとキアネアってミヤネヤみたいで紛らわしいのでやめてもらっていいですか?

 

いや、それ自分の問題だし。ってか頭おかしいんか。

 

 

DSC02244ソバージュ・ネコメガエルを自在に操る法花園の近藤さん。

 

 

 

ー冗談はさておきいつから近藤さんはキアネアの生産してるんですか?。

 

僕は3代目なんですけど要はおじいちゃん、父親、そして今現在は僕が引き継いでいる感じです。

 

もともとは継ぐ予定はなかったので大阪で美容室を経営していたのですが、父親も年齢が年齢と言うのもあり…ただ昔から植物は好きだったので抵抗なく継ぐことができました。

 

ちなみに僕には兄がいるのですが虫がさわれないので必然的に僕が継いだというのはここだけの話です。

 

 

DSC02198メキシコ亀甲竜を心配そうに見つめる法花園の近藤さん。

 

 

ーでも美容室経営していたらなかなか後を継ぐというのも大変ですよね?

 

そうですね。その当時は普通に美容室を経営できていましたし。

 

辞める理由はなかったのですが父親が「もう辞める」と言い出して、でもそれでおじいちゃんの代から続いているキアネアの生産をやめてしまうのはあまりにも勿体無いなと思い継ぐことを決意しました。

 

ただ、美容室でも植物を売っていましたし、スムーズにキアネアの生産者になれたなって思います。

 

 

 

 

 

ー何か後を継ぐことなどで大変だったこととか苦労したことはありますか?

 

…いや……特に…なにも無いですね…(「え?」しばし沈黙が続く)

 

小さい時から手伝ってましたし、生産や出荷のシステムが決まっているので…

 

強いて言えば夏になるとハウスの周りや中に雑草がたくさん生えるので異様に草刈りが多い、くらいですかね。僕綺麗好きなんで。

 

と言うわけで申し訳ないくらいに苦労してないです。すいません。

 

 

DSC02224青々と生い茂るキアネア。取材時は花の見頃のシーズンが終わったくらいでした。とても美しいので残念。

 

 

 

ー(気を取り直して…)キアネアの魅力を教えてください。

 

虫がつかない、子をたくさん吹く。

 

あまり購買目線で聞くと魅力的に聞こえませんが、この2つは生産目線で言えばスーパー大事です。

 

ちなみに言えばうちが今まで生産して出荷した全てのキアネアはたった1つのキアネアから出たクローンを選抜したものです。

 

 

 

ー選抜漏れってやっぱり処分しちゃうんですか?。

 

昔は処分をしたりもしてたのですが現在は選抜漏れした(株姿、花姿がよくないもの)キアネアの遺伝子が必ずしも次の子株に引き継がれるわけではないと考えています。

 

例えば花の形が悪い場合は花を抜いてしまいます。そうすることによりその次の年にクランプ(群生)になり株立ちします。

 

そういった株立したキアネアに観賞価値を置くお店さんもありますので無駄なく使うことができます。異常なほどにロスが無い植物です。

 

 

 

DSC_0019_s不思議な造詣のキアネアの花序

 

 

ーそれにしてもキアネアの花は本当に不思議な形ですよね?(しゃもじみたいな?)。

 

ちなみにピンクの部分は花序(花がつく茎)なので実際の花は小さい紫の部分です。

 

年がら年中、毎日見ていると分かるのですがその花序もギザギザが少ないものや平たくて大きいものもあり一見同じように見えてもそれぞれ個性があって楽しいです。

 

そしてその個性の中から突出したものとしてある日、白っぽい花序のものが出てきて選抜を繰り返しました。

 

そうして作り上げられた選抜個体が新しく品種登録されたチランジア・キアネア “ロク”(Tillandsia cyanea “roku”)という品種です。

 

植物の世界では新しい品種を作ると自分の子供の名前をつける人が多いのですが、僕も息子の禄(ロク)の名前をつけました。

 

 

DSC_0034真っ白な花序が美しいキアネア ‘ロク’。

 

 

ー選抜方法を詳しく教えてもらってもいいですか?

 

白い花序が出たものの子供も白なのでその株をクランプにしたりして白い個体のクローンを作り続けることにより更にはっきりと白い花序のものを作り続けました。

 

BC杉山さん曰く「神様のいたずら」だと。あの人がそういうのだから誰にも理由なんてわからないんだと思います。

 

ちなみに「花序が白で花も白」という個体自体はすでに海外のナーセリーに存在していて、アントシアニン(色素)が抜けきっているのでそうなったのですが、ロクの花はアントシアニンが残った状態で紫です。

 

ロクを見せた時、いつも冷静なBC杉山さんがかなり取り乱していたので…奇跡なんだと思います。

 

ロクが出たのは今から10年位前。僕と父は気に入っていたのですが、市場に出しても値段もつけにくいし地味な印象もあるので「どうかなぁ」という感じでした。ところがある日杉山さんがハウスに来て教えてくれたのです。

 

 

ーじゃあ恩人ですね。

 

そうですね、それと関係あるかどうかは分かりませんが、BC杉山さんのお父さんが週4日くらい法花園に遊びに来ます。

 

 

DSC02231本文とは関係ありませんが綺麗好きの近藤さんのハウスは周辺も綺麗です。この後川の中にいるアメリカザリガニを見せてやると息巻いて川に入ったのですが採れなかったのはここだけの話です。

 

 

 

ーそのうち白い花序のロクで大儲けできますね、ウハウハですね。

 

う〜〜〜ん…全くあてにしていないというか…「欲をかかない」という近藤家の家訓があるので。

 

近藤家は長年キアネアを生産してきて、時代によっては(例えばバブル時代)流されそうになったこともありましたけど、「淡々と日常を過ごす」ということを肝に銘じていたからこそこれだけ安寧に続けてこられたんだと思います。

 

今はロクを増やしている段階ですが、僕達が意図的に高くしようとかそういうことは全く考えていません。

 

それはお客さんなり周りの人がロクの価値(ここで言う価値とは金額を決める部分的な価値)を決めてくれればいいと思います。

 

 

 

DSC02206大きなハウス一棟に所狭しと並べられるキアネアとビカクシダと法花園の近藤さん。

 

 

 

ーそれではビカクシダに力を入れたきっかけなどを教えてください。

 

もともと趣味でビカクシダを生育していましたが、キアネアだけを淡々と育てる業務を続けていると “飽きる!!” というのがあってビカクシダの販売もしてみよう、となりました。

 

1つの方向しか見ていないと周りが見えなくなってしまってバランス感覚が欠如したり、そういうこともあり法花園として幾つもの可能性や方向性は必要と考えています。

 

それはもう1つの事業である什器制作に関しても同じことが言えます。

 

後は「じゃあ何故ビカクシダなの?」と聞かれればやはり “植物としての分かりやすさ” は一番大きいかもしれません。

 

成長している姿も分かりやすいですし生育のメカニズムもビカクシダによって様々ですがそれであっても僕からしたら特性が掴みやすいです。

 

例えばタイから輸入して日本に来て生育すると顔つきが変わったりするのも面白いですね。

 

 

 

 

 

ー何かこだわっている部分などありますか?

 

抜き苗輸入してそれをいわゆる  “転がし”や “右から左” では売りたくないですね。

 

法花園のハウスは本当に環境がいいのでしっかりと生育して自分なりに “完璧な状態” にして販売しています。

 

僕が自信を持って育てた株をお客さんが買って、いづれ子株が出た時に自分が売ったその作り込んだ株が見本になるようにと考えています。

 

 

DSC02210お気に入りのビカクシダ ホーンズサプライズ(Horne’s Surprise)の後ろでおどける法花園の近藤さん。

 

 

ー今個人的に気に入っているビカクシダはありますか?

 

原種ではない交雑種なのですがホーンズサプライズ(Platycerium sp. ‘Horne’s Surprise’)というビカクシダがお気に入りです。

 

原種原理主義の人から見たらめちゃくちゃ曖昧なビカクシダなのですが自分はあまりその辺にこだわりはありません。

 

もちろん原種も好きですが、種名のはっきりしない曖昧なビカクシダも好きですし、もっと言えば見た目が好みならなんでも好きです。

 

近藤家の家訓的にも“原種”とか“レア”とか、そういうことに振り回されたくないんです。

 

強いて言えば「この形が欲しい!!」とか言うのはあります、ただ種に対してこだわりは全くありません。

 

 

DSC02202ビカクシダが心地よい環境は人間にも心地よい、それを体現する法花園の近藤さん。

 

 

ービカクシダ関連で何か今後の活動はありますか?

 

実は以前こちらのインタビューでも紹介されていたWILDWOOD主宰の野本さんと

「Waft」(ワフト)と言うプロジェクトを開始しました。

 

ざっくり言うと僕らが選抜したビカクシダを保証付きで販売する、というものです。

 

「植物に保証つけんな、ややこしなる!」という意見もありますが、僕らも今まで販売してきて色々と思うことがあるのでこういう形式をとることにしました。

 

その代わりに保証つきなのでそのへんのお店で買うよりも勿論高価だと思います。なのでそれはお客さんが用途によって選んでくれればいいと思います。

 

 

IMG_1964顧客管理するためのシリアルナンバーカード、どうやら法花園の近藤さんは本気のようです。

 

 

ーそれでは什器制作のお話も聞かせてください。

 

主に植物をレイアウトしたりディスプレイするのための什器を作るブランド「什木」といいます。

 

美容室を経営している時に店内に植物をディスプレイしたいと思い半自動溶接を見よう見まねで覚えました。お陰で今は結構上手だと思います。

 

 

IMG_1965

 

IMG_1966

 

 

お客さんからオーダーがあれば自分で作れるものであればなんでも作ります。

 

みなさん、全くゼロベースで考えるというよりはInstagramなどで今まで作った製品を見てイメージを膨らませる方が多いですね。

 

 

ーそれでは最後に何かありますか?

 

色々な話がでましたが、まずは自分が楽しんで、心にゆとりを作って、いいものを作る(植物も什器も)ということをもっと高めていきたいです。

 

あとはBCの杉山さんがキアネア “ロク”をドイツに持っていってくれて、栽培試験を現在受けている状態です。

 

そこで合格すれば他の諸外国でもロクが栽培されたりする可能性があるのでキアネアの部分でも世界を視野に活動できればなと思っています。

 

ただ僕には “欲をかかない” と言う近藤家の家訓があるので別にそれでマーケットができなかったとしても何も問題ありません。

 

 

 

 

雑記

 

法花園の近藤さんとは公私共に仲良くさせてもらっているのですが、こういうインタビューとして話を聞くとやはり知らないことが多く大変勉強になりました。

 

TOKYとしてもBCさんを紹介いただいたり、店舗内の什器を制作してくれたり、植物を卸してくれたりもするので今後ますますその繋がりは深めていきたいなぁと思うところです。

 

後は誰のためにもなりませんが法花園の近藤さんを仁王立ちさせて写真を撮るという “Chan Trip” というプロジェクトをInstagramで不定期で行っています(会った時に撮るだけ)。

 

高い所に登らせたり、飛び降りさせたり、何をオーダーしても嫌な顔1つせずこなしてくれる彼の懐の広さが仕事にも現れていると思います。

 

皆さんも是非Waftでのビカクシダ購入や什器制作などで法花園の近藤さんにオーダーしてみてはいかがでしょうか?

 

 

DSC02216什器を制作する工房。右下の木工用ボンドを拾ってほしいです。

 

 

DSC02237TOKYで販売した「法花園の近藤さん  ブローチ」。頬骨の盛り具合に制作者の闇を感じます。

 

法花園HP
法花園の近藤さん(Instagram)

 

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